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 梁朝傅大士頌金剛般若経りょうちょうふだいしじゅこんごうはんにゃきょう
一巻
  • スタイン1846(正蔵85)
  • ペリオ2756、2997、3325
巻首に序があり、梁の武帝が宝志を請じて『金剛経』を講ぜしめんとしたところ、傅大士こそ適任であるとしたので、あらためて傅大士を請じたところ、柏板を求めてただちに四十九頌を頌って去り、武帝が何ぴとかと問うと志公は答えていう、弥勒が帝化を助けるために分身し、下生したのである、と。帝はいよいよ珍仰してこの経頌を流行せしめたとするもの。もとより仮託の書であり、『釈門正統』八の傅大士章は、これを偽作と断じている。頌の内容は法相唯識の色彩が強く、唐代中期以後のものであり、武帝と宝志との問答は、達摩の伝説に類似する。ただし、唐中期以後における本経の流行はきわめて盛んで、ウイグル語訳のテキストも知られる。 (禅籍解題 62)



 Last Update: 2002/11/01