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 禅門師資承襲図ぜんもんしししょうしゅうず
一巻 続蔵2-15
圭峰宗密が、裴休の質問に答えて、唐初から中唐時代に及ぶ禅宗の分派の次第を図示し、さらに各派の宗旨を概説し、批評を加えたるもの。牛頭宗、北宗、南宗、荷沢宗、洪州宗の五宗について述べ、なかんずく、荷沢宗を達磨の正系としている。本書は末尾の一紙を欠き、本来無題であるが、続蔵は「中華伝心地禅門師資承襲図」と呼び、金沢文庫の古い目録に「中華伝心地禅門一帖」とあるのは、古くわが国に伝えられたことを推せしめる。中国では「圭峰後集」「宗趣状」「牋要」などと言われたらしい。また、別に早く朝鮮に伝わり、普照国師智訥がこれを改修して、『法集別行録節要并入私記』を著わしていて、末尾の逸文もほぼ復元できる。黒田亮「法集別行録と禅門師資承襲図との関係」(「宗教研究」六−二)参照。 (禅籍解題 132)


 Last Update: 2002/11/01