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 五灯会元ごとうえげん
二十巻、別に目録二巻 続蔵2乙-10、11
大慧下四世、大川普済の下にいた慧明首座の編。淳祐十二年(1252)に成り、翌年に刊行。『景徳伝灯録』以下の「五灯録」を改編して一書とした最も総合的な禅宗通史。
過去七仏より西天東土の列祖を経て、唐より宋に至る間の、五家七宗各派の伝灯相承の次第と機縁の語句を宗派別に録している。
のちに、明の南石文琇(1345-1418)が『五灯会元補遺』一巻を作り、また清の順治五年(1648)に至って、遠門浄柱が本書の後を承けて『五灯会元続略』(「五灯続略」ともいう)八巻を編し、宋より明末までの部分を継続して、やがて清の『五灯全書』百二十巻に集大成される。
『五灯会元』は、清の大蔵に入蔵して六十巻とされるが、もとより分巻を改めたにとどまる。また、そのテキストは、これまで多く元の重刊、およびわが五山版系統のものが用いられたが、光緒二十八年(1902)に貴池劉氏が宝祐の刊本を影印して、宋の初版に接するを得るに至った。
この本は今日もっとも資料価値が高く、民国二十年(1931)と六十年に再印されている。 (禅籍解題 144)
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「続蔵版」  
「中華書局版」  


 Last Update: 2003/02/21