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 五灯厳統ごとうげんとう
二十五巻、別に目録二巻 続蔵2乙-12
明末、臨済宗の費隠通容と百癡行元の共編。順治十年(1653)に成る。禅宗の史伝の書の一つ。特に、五灯の書の法統を正すべしと主張するもの。すなわち、天皇道悟をもって青原系とする古来の通説を退けて、南岳系の馬祖の嗣となし、薦福承古の雲門嗣法を排してこれを法系外とし、浄柱の『五灯続略』における曹洞下の天童如浄以下の法統説を難じて、嗣承未詳とするなど、独自の説を立てるとともに、別に『五灯厳統解惑篇』一巻を作ってこれを論じている。いわゆる清初僧諍時代の著述の一つであり、現存のものは、わが国の摂州福元寺で、弟子隠元隆琦が重刊の跋を付したもの。 (禅籍解題 274)


 Last Update: 2002/11/01