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五山文学研究室

五山文学全集 収録語録解題及び著者略伝





 『南游集』 『東歸集』(別源圓旨)
各一巻 『五山文学全集 第一巻』所収

曹洞宗宏智派。別源圓旨(1294〜1364)
東明慧日に嗣ぐ。別に縱性と称する。越前の人。俗は宇多源氏合志氏(中巖圓月撰の『塔銘』では平氏とする)時長の子。永仁二年(1294)十月二十四日生。

圓覺寺の宋僧東明慧日に参ず。元應二年(元延祐七年‐1320)入元。金陵の鳳臺山保寧寺の古林清茂・天童山の雲外雲岫・天目山の中峰明本・嘉興府本覺寺の靈石如芝、華頂の無見先覩・廬山東林寺の古智慶哲・圓通寺の竺田悟心・妙果寺の南楚師説に参ず。また隠逸の人龍岩徳眞・絶學世誠に歴参。

元の至順元年(日本元徳二年‐1330)帰朝。足羽の弘祥寺・肥後壽勝寺(諸山)・山城眞如寺(十刹)・建仁寺等に住す。貞治三年(1364)十月一日示寂。在元中のものを集めて『南游集』といい、帰朝後のものを集めて『東歸集』という。

『南游集』は、写本が国立国会図書館(『南游東歸集』内)、東京大学史料編纂所(『南游東歸集』内)に蔵される。玉村竹二『五山文學』によると、五山版があるが、所在不明。寛文4年(1664)刊本(京都林傳左衛門)が、駒澤大学・旧積翠文庫・大中院に蔵される。他に刊年不明の刊本がある。

『東歸集』は、写本については、上記の『南游集』の条を参照。『南游東歸集』に所収。玉村竹二『五山文學』によると、五山版があるが、所在不明。寛文4年(1664)刊本(京都銭屋惣四郎)が、国立国会図書館・内閣文庫・慶応義塾大学・旧積翠文庫・大中院に蔵される。他に刊年不明の刊本がある。


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 Last Update: 2003/03/28