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五山文学研究室

五山文学全集 収録語録解題及び著者略伝





 『雲壑猿吟』 (惟忠通恕)
一巻 『五山文学全集 第三巻』所収

佛源派。惟忠通恕(1349〜1429)
無涯仁浩に嗣ぐ。別に雲壑道人・牧潛道人と称す。建仁寺永源庵の徒。貞和五年(1349)生。

同庵開基無涯仁浩の室に入り、また義堂周信に随って、学芸に励んだ。越中金剛寺・山城安国寺・建仁寺・天龍寺・南禪寺に住す。永亨元年(1429)九月二十五日示寂。
語録を『繋驢橛』という。『五山文学新集』別巻二に所収されている。詩文集を『雲壑猿吟』という。

『雲壑猿吟』は、室町末期写本が、国立国会図書館・内閣文庫に蔵され、東京大学史料編纂所に、大機院蔵本写がある。他に『雲壑猿吟』より七言絶句のみを抄出した『猿吟集』があり、『續群書類從』12輯上に所収。

『五山文學全集』は、上村觀光「雲壑猿吟解題」によると、「『享和元年遠孫通詮臨摸』の奥書のある謄本に據りて」とある。享和元年は1801年である。


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 Last Update: 2003/03/28