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五山文学研究室

五山文学全集 収録語録解題及び著者略伝





 『南游稿』 (愕隱惠奯)
一巻 『五山文学全集 第三巻』所収

夢窓派。愕隱惠奯(1357〜1425)。佛惠正續國師。
絶海中津に嗣ぐ。法諱は初め梵奯、のち慧奯と改む。道号は愕隱、中頃大奯と改め、のち再び愕隱に戻った。筑後の人。正平十二年(1357)生。

幼より絶海中津に従って出家し、宗旨と共に詩文をも学ぶ。至徳三年(洪武十九年‐1386)入明。承天寺の仲銘克新・崇報寺の行中至仁に参ず。

帰朝の後、等持寺・相國寺・周防の瑞雲寺・天龍寺・吸江庵・阿波の寶冠寺に住す。應永三十二年(1425)二月二十八日示寂。その師絶海中津の語録およびその詩文集『蕉堅藁』を編す。四国在住中の作品を中心とした詩集『南游稿』がある。

『南游稿』は、相国寺に古邦惠淳筆写本が蔵される。

上村觀光「南游稿解題」によると、家蔵の古邦惠淳筆と伝えられる写本に拠ったとある。

なお、本集には、惟明端智等撰『佛慧正續國師愕隱和尚行録』が付されている。


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 Last Update: 2003/03/28