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 勅修百丈清規ちょくしゅうひゃくじょうしんぎ
八巻(二巻あるいは四巻に分けられることもある) 正蔵48
もっとも完備された禅宗清規の書で、元の順帝の勅によって東陽徳煇が編集し、笑隠大訢が校正し、至元二年(1336)より至正三年(1343)の間に完成した。唐の百丈の「古清規」の精神に本づきつつ、後代の『禅苑清規』その他を総合し、新たに制定し直したもの。すべて九章に分れ、祝CX-255E、報恩、報本、尊祖、住持、両序、大衆、節臘、法器の順序に、禅院の日常行事から、禅僧の参禅弁道における工夫用心等に亘るまで、詳細に規定しているが、元代の国家主義的な色彩が強い。京都大学図書館に至正癸未(1343)の元刊本を蔵する。正蔵に収めるものは、明の正統七年(1442)の重刊である。本書は文和五年(1356)に早くもわが国に伝わり、五山時代より江戸時代を通じて、多くの和刻本と注釈書が作られたが、雲章一慶と桃源瑞仙の『雲桃鈔』、および道忠の『左觽』がもっともすぐれている。また、清の儀潤に『百丈清規証義記』(続蔵2-16)がある。編者の法系は次のごとし。
                     ┏笑隠大訢
大慧━仏照━北礀居簡━物初大観━晦機元熙━┫
                     ┗東陽徳煇━中巌円月
(禅籍解題 253) 


 Last Update: 2002/11/01