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 従容録しょうようろく
六巻 正蔵48、続蔵2-22
南宋末、曹洞の万松行秀が、燕京報恩院の従容庵に在って、宏智正覚の「頌古百則」を提唱し、円悟の『碧巌録』にならって、示衆と著語、および評唱を加えたもの。侍者離知等の編集。詳しくは、「万松老人評唱天童覚和尚頌古従容庵録」といい、宋代における『四家評唱録』の一に数える。巻首に、行秀が嘉定十六年(1223)に湛然居士に与えた書、および湛然居士がその翌年に撰した序があり、この書の成立が、居士の勧めに由来し、彼が西域の阿里馬城にいたときに与えられたことを記している。現存のものは、明の万暦三十五年(1607)に、華亭の徐琳が『四家評唱録』の一として重刻したもの。『碧巌録』が宗門第一の書と言われて、わが国では主に臨済下で重んぜられるのに対して、曹洞宗で重んぜられる。 (禅籍解題 255)


 Last Update: 2002/11/01