花園大学国際禅学研究所
    
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■名称・設立・目的

名 称 「花園大学国際禅学研究所」
The International Research Institute for Zen Buddhism at Hanazono University (IRIZ)
設 立 昭和63年(1988)4月1日
目 的 禅仏教に関する研究と文献整理、研究成果の公開、研究者の育成、国際学術交流の推進を目的としています。

■所在地

〒604-8456
京都市中京区西ノ京壺ノ内町8-1 花園大学
Hanazono University
8-1 Tsubonouchi-cho, Nishinokyo, Nakagyo-ku,
Kyoto, 604-8456 Japan
Tel: (075)823-0585
Fax: (075)811-9664

■沿 革

 花園大学国際禅学研究所(以下弊所)は1988年、当時の花園大学学長盛永宗興のもと、禅仏教の研究や文献整理、研究者の育成、国際学術交流などを目的として開設されました。当初は栽松館2階にありましたが、1993年に返照館2階に移転、2020年に無聖館3階に移転し、現在に至ります。






 初代所長は初期禅宗史の研究者である柳田聖山(在任1988-94年)です。柳田は1989年に一万四千冊にも及ぶ図書や資料を一括寄贈したほか、1993年には自宅を寄贈して研究所の分室「柴門館」とし、没年(2006年)まで終身研究所員として禅学研究に従事しました。柳田が寄贈した蔵書はその後「柳田文庫」として大切に保管され、今日もなお研究に裨益しています。


柳田文庫(現在)と柳田聖山(写真は禅文化研究所の提供)

 所長は柳田の後、河野太通(1995年)、西村惠信(1996-7年)、河野太通(1998-2000年)、吉川忠夫(2001年)、沖本克己(2002-5年)、阿部浩三(2006-10年)、細川景一(2011-14年)を経て、2015年より現任の野口善敬となっております。

 これまでの主な出版物に、『研究報告』1-8号(1988-2003年)、『花園大学国際禅学研究所論叢』1-13号(2006-2018年)、『白隠禅画墨蹟』(2009年)があります。このうち『花園大学国際禅学研究所論叢』は現在も継続中であり、禅学のみならず仏教一般や歴史・文化に関する数多くの論文を掲載してきました。その全文が現在、本ホームページにおいて公開されております。
 これまでの主な研究活動に、以下のものがあります。
禅宗文献の電子化および検索システムの構築。1991年から『電子達摩』を発刊、2005年に現在の検索システム「電子達摩 #2」を公開。『Zen Base CD 1』(ウルス・アップ編、CD-ROM、1995年)の出版。『護法集』など各種文献の電子テキストを公開(2000年~)。「五山文学データベース」を公開(2003年~)。
各種研究ツールの開発。1991年に「大蔵経OCRツールセット」「禅語仮名漢字変換辞書」を公開。2001年に「禅籍データベース」公開。2007年に漢字フォント「花園明朝」を公開。
禅籍の一字索引の編纂。『臨済録一字索引』(1993年)を嚆矢とし、『無門関一字索引』(1994年)や『禅関策進一字索引』(1996年)などの各種索引を出版。1997年にはその集大成となる『一字索引叢書 総合索引』を公刊。
シンポジウムやフォーラム等の開催。「禅と心理学の出会い」(1999年)、白隠フォーラム(2008年~)、「The International Symposium on Zen Paintings and Inscriptions」(2010年)、一休シンポジウム「一休と禅のこころ」(2017年)、禅宗法式シンポジウム(2018、2019年)など。
資料調査。妙心寺山内龍泉庵・聖澤院における史料調査とマイクロフィルム撮影(1999年、臨済宗史料集成班、班長:竹貫元勝)、白隠禅師墨蹟調査(2004年~、主幹:芳澤勝弘)、南禅寺蔵高麗版『初雕本大蔵経』調査への協力(2004~2009年)、萬壽寺所蔵の嘉興蔵の調査(2018年)、龍華院の蔵書調査(2019年)、円覚寺の蔵書複製ならびに永源寺の蔵書調査(2020年)など。
禅籍の英訳。『臨済録』、The Record of Linji(Ruth Fuller Sasaki訳、Thomas Yūhō Kirchner編集、2009年)。『宗門葛藤集』、Entangling Vines: A Classic Collection of Zen Koans(Thomas Yūhō Kirchner訳、2013年)。『大慧書』、Letters of Zen Master Dahui Pujue(同訳、弊所論叢9~、2014年~)。『夢中問答集』、Dialogues in a Dream: The Life and Zen Teaching of Muso Soseki(同訳、2015年)。
研究会の開催。「画賛研究会」(2010年~、主幹:芳澤勝弘)、『禅林象器箋』研究会(2012年~、主幹:野口善敬)。うち後者の研究成果である『禅林象器箋』の訳注が本ホームページで公開されている(作業継続中)。
研究交流。台湾仏光大学との研究交流として、2017年に「近世東亜仏教文献和研究ワークショップ」を開催。また同年に曹洞宗総合研究センターとの交流事業を開始、現在継続中。
講演会の開催。国際学術交流と学術成果の紹介・普及のため、国内外の研究者を招聘して一般向けの講演会を2017年より開始。これまでに以下の講演会が行われている。
2017年1月25日、コーリィ・ベル氏、「真「怒」と真「悟」」
2017年7月19日、商海鋒氏、「香による参禅」
2017年10月14日、蓑輪顕量氏、「仏教の「止観」と“マインドフルネス”」
2018年6月22日、廖肇亨氏、「近世東アジア禅僧の詩文から見る自我と世界」
2018年10月19日、芳澤勝弘氏、「禅宗の法系について」
2019年10月15日、小川隆氏、「禅宗の行脚について」
2019年10月29日、金程宇氏、「禅僧と『華厳経』善財童子」
2021年2月1日、 陳玉女氏、「17世紀中国の比丘尼像:明末清初の社会変動と女性の出家」
2021年2月8日、廣田宗玄氏、「看話禅と黙照禅:大慧宗杲の言説(ことば)をとおして」

公開講座の開催。専門的な学びの場を一般の方々に広く開くことを目指し、以下の公開講座を行っている。
「語録会読会」(2015年~)、講師は駒澤大学教授の小川隆先生(2018年より弊所顧問)。
「古文書入門:くずし字を読もう」(2016年~)、講師は愛知学院大学教授の福島金治先生。
「臨床仏教師養成公開講座」(2017年~)、弊所・(一社)アジア南太平洋友好協会の主催、(公財)全国青少年教化協議会・臨床仏教研究所協力。
大学サテライト講座「禅とこころ」(2017年)。

臨済宗妙心寺派教化センターとの業務提携。弊所における妙心寺派教学研究委員会の開催(2016年~)、講演会の共催(2017年~)など。
一次文献の公開。臨済宗を代表する学僧無著道忠の自筆本を公開(2016年より春光院所蔵本、翌年より龍華院所蔵本)。江月宗玩の自筆本『墨蹟之写』を公開(崇福寺蔵、2016年より)。

 そして2016年、「禅仏教教育センター」(2008年に既設の宗教部を改組、学内の宗教行事を管轄)が弊所に統合されたことで、弊所は「研究部門」と「実践部門」を併せ持つより総合的な組織となりました。「研究部門」では先述の研究活動を継続する一方、「実践部門」では以下の学内行事を運営しております。
新入生本山参拝
花まつり(降誕会)
創立記念本山参拝
大学摂心
月曜市民坐禅会
坐禅のすすめ(昼間坐禅)開催
本山開山忌本山参拝

 近年では国内はもとより海外の研究者も客員研究員として広く受け容れており、国際的・多角的な研究を進めております。また一般向けの講演会・公開講座も毎年開催しておりますので、ぜひお気軽にご参加いただければ幸いです。

■スタッフ

職 名 名 前
 所 長    野口 善敬
 副所長    柳 幹康    飯島 孝良
 兼任研究所員    師 茂樹    福島 恒徳
   小川 太龍    
 客員研究所員(顧問)    芳澤 勝弘    小川 隆
 研究員    Thomas Kirchner    冨増 健太郎
   小林 敬    

■客員研究員

職 名 名 前
 客員研究員    Osvaldo Mercuri    丸山 顕誠
   廣田 宗玄    本多 道隆
   千田 たくま    李 忠煥
   梁 特治    黄 繹勲
   李 薇    山本 元隆
   陳 玉女    王 芳
   劉 家幸    金 庚辰
   商 海鋒    金 程宇
   裴 長春    林 鳴宇
   白川 邦與    西川 秀敏
   簡 凱廷    曾 尭民
   李 銘佳    鄭 美景
   龍谷 孝道    西岡 秀爾
   李 瑄    衣川 賢次
   清水 大介    村瀬 正光
   丸毛 俊宏    舘 隆志
   林 芬妙    青木 佳伶
   道悟    森 慈尋
   安孫子 芳枝    藤田 和敏
   竹下ルッジェリ
      アンナ
   呉 進幹
   瀧瀬 尚純    

(2023年4月1日現在・順不同)


■シンボルマーク

IRIZ logo〔シンボルマークの由来〕
開所時に作成したシンボルマークは禅の精神世界を表現する二筆円相を基調としています。
そのふたつのものがひとつの形を作り出すという点で国際性を表し、全体は精神の育成をイメージする四方に広がる造形、丸は宇宙の広がりを、また左側のへこみの部分は人間の不完全さ、常に鍛錬しつづける姿勢を象徴しています。シンボルカラーは不変の意味をもつ藍色です。




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