- スタイン2165、4037、6000(いずれも断片)
- ペリオ2104(「鈴木大拙全集」二)
六祖慧能に嗣いだ永嘉玄覚(675-713)に帰せられる『証道歌』と同本。標題下に招覚大師一宿覚の名があり、テキストとしては従来の『証道歌』のそれよりもすぐれた部分を含む。この作品の発見事情は、胡適の「海外読書雑記」(『胡適文存』三集-4)に詳しい。『証道歌』は古くより『伝灯録』三十に収められ、『宗鏡録』にも多くの引用があり、『祖庭事苑』七にすでにこの語釈を収め、別に数部の注釈を伝える(続蔵2-19)。また、唐代の伝承については、円仁の『慈覚大師在唐送進録』その他に次の記載があることを注意しておく。
- 仏性歌 一巻 沙門真覚述
- 曹渓禅師証道歌 一巻 真覚述
- 最上乗仏性歌 一巻 沙門真覚述
- 見道性歌 一巻 永嘉
なお、『四部録』では、『永嘉真覚禅師証道歌』とよばれる。 (禅籍解題 69)
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