さし藻草 卷之一 [ 14 / 29 ]
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希有なる哉、玉體、日あらずして
快復ましゝゝ、次第に健康にして、
仁政、萬民を救ひ、徳功、四海を蓋ひ
玉ひけるとぞ。寔に貴ぶべし。蓋し斯
云へばとて、陰陽兩儀の世の中なれば、
夫婦の配遇は欠くべき事にし
あらず。去りながら、神代の昔しより
《一四丁オ》
二柱のお御神と申傳へ、父母は
天地の如しとも語り傳へ、男女室に
有るは人の大倫なりと云へる金
文も有るからに、一男一女にして事
足れらくのみ。天に二つの天なく、
地に二つの地なき故に。然るお、いつの
頃よりの習わせにや、二地三地、四地
《一四丁ウ》
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