さし藻草 卷之一 [ 24 / 29 ]
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精心を憤起し、一旦豁然として 見性了悟の正眼を開らく。是を 了因佛性と云ふ。彈指散華 是縁因種とは、佛像祖像 及び諸佛の寶塔等の前、香 華を擎、佛道の正縁を 結ぶ。是を縁因佛性と云ふ。三 《二四丁オ》 因佛性の中、正因佛性は、六趣の 衆生同敷共に具足し、十方法界、 有情非情、草木國土迄、皆盡 圓融周徧充滿せりと云へ共、了 縁の二因は、人間界を除ひてより、 地獄、餓鬼、畜生、修羅及び 天上界に到る迄、五趣の衆生は、 《二四丁ウ》
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