花園大学国際禅学研究所
    
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講演会開催の報告

2019年10月29日(火)に金程宇先生をお招きして講演会を開催しました。

金先生は南京大学の教授であられ、現在弊所の客員研究員になっていただいております。本日は「禅僧と『華厳経』善財童子:宋元代に画かれた五十三参の求法」という演題で、最近新たに発見された元代の『華厳経』の写本を中心に、関連資料を幅広くご紹介いただきました。

元代の『華厳経』の写本には細密な扉絵が附されており、そこに見られる『仏国禅師文殊指南図讃』の影響について絵をお示しいただきながら、ご解説いただきました。『仏国禅師文殊指南図讃』は宋代の禅僧の著作で、『華厳経』に見える善財童子の求法の旅に対して絵を描き、讃を加えています。これまで『仏国禅師文殊指南図讃』の日本への影響は知られていましたが、中国における流伝については良く分かっていませんでした。それに対し今回ご紹介いただいた元代の写本には、それを踏まえた扉絵が描かれており、元代まで読み継がれていたことが判明したそうです。

元代の写本は最近中国において50部限定で複製品が作られ、金先生のご厚意でそのうちの1部を弊所にご寄贈いただきました。講演会の終了後にご来場いただいた皆さまに、複製品をご覧いただきました。

なお弊所は現在、臨済宗妙心寺派宗務本所教化センターと業務提携をしており、今回の講演会も同センターとの共催で開催された次第です。同センターの皆さま、ならびに当日おいでいただいた皆さまに心よりお礼を申し上げます。




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