花園大学国際禅学研究所
    
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花園大学国際禅学研究所・臨済宗妙心寺派と
曹洞宗総合研究センターとの合同研修報告

 第6回を数える曹洞宗総合研究センターとの交流事業の一環として、2025年7月3日(木)に曹洞宗・龍澤山善寶寺(山形県鶴岡市)を訪問させていただきました。
 善寶寺は、専門道場であると同時に、曹洞宗三大祈祷寺院の一つに数えられています。これは、古来より龍神を祀り、日本海に近い地理的条件から、漁業や海運に関わる人々の篤い信仰を集めてきたためです。その創建の歴史は、十世紀に妙達上人が龍華寺として草庵を結んだのが起こりとされ、総持寺の祖・瑩山紹瑾けいざんじょうきん禅師の弟子・峨山韶碩がさんんじょうせき禅師を崇敬開山、十五世紀の太年浄椿たいねんじょうちん禅師を開山としています。善寶寺は龍神と深い縁を持ち、妙達上人が龍神に『法華経』を説き、峨山禅師が授戒し、太年禅師が禅の血脈を与えたとされます。また、江戸期以降の北洋漁業や北前船の発展に伴い、漁業や海運関係者を中心に信仰を集め、江戸後期から明治期にかけては五百羅漢堂や五重塔などの伽藍が整備されました。

参加者は以下の10名でした。
【曹洞宗総合研究センター】
下室覚道(副所長)
関水博道師(教化研修部門・主任)
南原一貴師(教化研修部門・副主任)
小早川浩大師(宗学研究部門・主任)
秋津秀彰師(宗学研究部門・副主任)
【臨済宗妙心寺派】
篠塚純海師(教学研究委員)
金井恒道師(教学研究委員)
【臨済宗妙心寺派・弊所】
飯島孝良(同、委員・弊所副所長)
本多道隆(教学研究委員会委員長・弊所客員研究員)
小川太龍(教学研究委員・弊所兼任研究所員)

 一行が上山した際には、准師家で単頭の百瀬良鷲師に迎えられ、まず水口道雄堂頭老師と相見させていただきました。

 その後、本堂(感応殿祈祷道場)にて、祈祷に随喜させていただいきました。重厚な祈祷太鼓による諷経と『大般若経』の転読であり、これは一日6回、朝課および午前8時から午後4時まで2時間ごとに行われているということです。

 続いて祖師堂にあたる龍王殿を拝塔し、僧堂(禅堂)にて面壁坐禅を組ませていただきました。

 そして、維那・篠崎英治師の案内で、人面魚で知られる貝喰かいばみの池を通り、龍神堂(奥の院)、境内の五百羅漢堂や五重塔を参拝しました。

 今回の研修は、曹総研の皆さまの尽力に加え、元曹総研研究員で現在善寶寺講師を務める石原成明師(三川町・洞泉寺)のご縁により実現したものでした。この度の研修を受け入れてくださった龍澤山善寶寺の皆さまに心よりお礼を申し上げます。