花園大学国際禅学研究所
   
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仮名法語(芳澤 勝弘)

 藪柑子やぶこうじ

 内容の異なる2書がある。

●『隻手音声』一名『藪柑子』
宝暦3年
 禅師が、六十三、四歳の頃に創始した公案「隻手の音声」について述べたもの。両手を相い合わせて打てば、パンという音がするが、ただ片手だけをあげたのでは何の音もしない。その音を聞き届けよというものである。
 その公案の解説ではない。見性のための一手段として、これを勧め、無上の菩提を求め、衆生を利益し、仏国土を実現してゆくことを説くのである。
 後半では、当時、中国の仏寺が頽廃していることを聞き、その原因として禅浄双修をあげ、これを激しく批判している。
●『三教一致の弁』一名『藪柑子』
宝暦4年
 三世古今をつらぬく根本真理は、至善である。禅でいう本有の自性、浄土でいう阿弥陀仏、老荘でいう虚無の大道、神道の高天原、これらはみな、根本においては同じことであると、三教の一致を説いている。
〔参考文献〕
『白隠禅師法語全集 第十二冊 隻手音聲 他』
芳澤勝弘 訳注
禅文化研究所、2001年
 
Last Update: 2005/10/30


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