近世東アジア禅僧の詩文から見る自我と世界
20世紀初頭、胡適之や郭沫若らは中国自伝文学の欠乏を歎いたが、実際中国には自伝の一大宝庫があった。それは僧侶の自説行実や塔銘などである。なかでも『六祖壇経』の「行由品」は、最古の「口述された自伝」と言えるだろう。その後も唐宋期の永明延寿の「自行録」や慧洪覚範の「寂音自序」、元代の中峰明本の「東語西話」、明清期の空谷景隆や憨山徳清・雲棲袾宏・蕅益智旭の自伝など数多くの作品が出た。一方日本の禅林でも、中世の中巌円月や近世の深草元政・一糸文守・月潭道澂らの優秀な自伝がある。今回の講演ではこれら中日両国の僧侶の自伝に光を当て、禅僧の世界観と価値観を紹介する。
■ 日 時 |
2018年6月22日(金) 13時~14時30分 (12時30分 受付開始)
|
■ 会 場 |
花園大学教堂
|
■ 講 師 |
廖肇亨(Liao, Chao-heng)
台湾大学卒業後、台湾大学中文研究所・東京大学大学院に学び、2001年『明末清初の文芸思潮と仏教』により博士号を取得(東京大学)。現在、中華仏学研究所兼任研究員・中央研究院中国文哲研究所研究員。専門は東アジア文化交流史・禅思想史・古典文学理論。著書に『中辺・詩禅・夢戯:明清禅林文化論述的呈現与開展』(允晨出版社、2008年)、『忠義菩提:晚明清初空門遺民及其節義論述探析』(中央研究院中国文哲研究所、2013年)など。
|
■ 定 員 |
120名
|
■ 会 費 |
無料 |
■ 参加申込 |
終了しました。
|
詳細はこちらを御覧ください
8月2日追記:開催の報告
|