ホーム > 研究室 > 五山文学研究室 > 関連論文 > 画賛解釈 (目次) > 【9】「吟殘」

研究室  


五山文学研究室

関連論文:『画賛解釈についての疑問』


【第9回】 「吟殘」
破墨山水図
([113]、350頁、伝雪舟筆、龍巣恵徹題詩、菊屋家住宅保存会蔵) 註釈者不明

舟泛中流天地寛、漁村風外不吟殘
長安若有江湖景、敢使閑人隨意看。


 『禅林画賛』では「吟殘」に註して「〈吟じ残す〉という和語そのままの修辞ですこぶる生硬」と批判しているが、「吟殘」は中国の禅録にいくらでも例を見ることができる。

例えば、『五家正宗賛索引』(1991年、禅文化研究所)で検するだけで、
「曉枕上幽鳥吟殘
「野客吟殘半夜燈」
などと出る。
初出『禅文化研究所紀要 第25号』(禅文化研究所、2000年)

ContentsFirstBackNextLast
▲page top  

 Last Update: 2003/06/24